技術士口頭試験の評価項目|4項目で何が問われ、どこで落ちるのか

技術士口頭試験の評価項目|4項目で何が問われ、どこで落ちるのか

口頭試験の準備を始めたものの、何から手をつければいいのか分からない。そう感じている方は少なくありません。

想定質問を集める。業務経歴を読み返す。模範回答を調べる。どれも間違いではありません。ただ、準備の優先順位は、評価項目を読めば決まります。多くの方は「何を基準に採点されるのか」を確認しないまま、手当たり次第に準備を進めてしまいます。

この記事では、口頭試験の評価項目と合格基準を、一次情報に沿って整理します。そのうえで、4項目それぞれで何が確かめられやすいのか、どこで準備に穴が開きやすいのかを解説します。

目次

口頭試験は「4つの評価項目」で採点される

総合技術監理部門以外の口頭試験は、次の4項目で評価されます。文部科学省の令和8年度技術士試験合否決定基準では、2つの区分にまとめられています。

  • 技術士としての実務能力
    • マネジメント、評価
    • コミュニケーション、リーダーシップ
  • 技術士としての取組姿勢
    • 技術者倫理
    • 継続研さん

取組姿勢は、令和7年度までは「技術士としての適格性」という名称でした。日本技術士会によると、名称が変わっただけで試験の内容は変わっていません。

そして4項目それぞれに「60%以上の得点」という基準が設けられています。口頭試験は、筆記試験の答案と業務経歴を踏まえた口述で行われます。試験時間などの詳細は、令和8年度は受験者に別途通知されます。

ここで押さえておきたいのは、基準が「項目ごと」に置かれている点です。得意な項目で高く評価されれば、苦手な項目を相殺できるという前提で準備を組むのは危険です。基準が項目ごとにある以上、4項目すべてで一定の水準に届く準備が必要になります。

令和8年度からコンピテンシーが改訂されましたが、日本技術士会は口頭試験の試問事項に変更は不要としています。改訂の内容そのものは新コンピテンシー改訂まとめで整理しています。口頭試験そのものの入門は初めての技術士口頭試験|面接官は何を見ているのか?をご覧ください。

※基準の原文は文部科学省の令和8年度技術士試験合否決定基準で確認できます。

4項目は「どんな聞かれ方」で確かめられるのか

PMEの視点:項目ごとに「聞かれやすい方向」がある

質問と項目の対応を示した公式の表はありません。ここからは、PMEが口頭試験の指導の中で整理している考え方です。断定ではなく、「このような意図で聞かれやすい」という傾向として読んでください。

  • マネジメント、評価:業務をどう管理し、結果をどう振り返って改善したか。品質・コスト・納期の制約をどう扱ったか、リスクをどう見立てたか。
  • コミュニケーション、リーダーシップ:関係者との調整、意見が割れた場面での対応、チームや協力会社をどう動かしたか。
  • 技術者倫理:公益確保、秘密保持、信用を損なわないことなど、判断が問われる場面でどう考え、どう動いたか。
  • 継続研さん:技術者として、いま何をどう学び続けているか。その学びが業務にどう戻っているか。

マネジメントとリーダーシップは混同しやすい項目です。両者の違いは「マネジメント」と「リーダーシップ」の違いで解説しています。

大切なのは、質問の表面の言葉ではなく、その質問がどの項目を確かめるためのものかを考える習慣です。同じ「そのときどうしましたか」でも、確かめている項目が違えば、答えるべき中身も変わります。質問の意図の読み方は“回答丸暗記”は不合格の元でも触れています。

項目別の弱点を埋める3ステップ

評価項目が分かったら、次は自分の準備がどの項目で薄いのかを見つけます。

ステップ1:経験を4項目に仕分ける

業務経歴票に書いた業務と、それ以外の経験を、ひとつずつ「どの項目の質問で語れる経験か」に振り分けます。1つの業務が複数の項目で使えることも多いので、まずは書き出してください。紙に4つの欄を作って埋めてみるのが手軽です。

ステップ2:弱い項目を先に見つける

欄がなかなか埋まらない項目、埋まっても「結果」しか書けず「なぜその判断をしたのか」が出てこない項目があるはずです。そこが弱点です。自分の経験は当たり前に感じてしまうぶん、一人では気づきにくいため、第三者に質問してもらうのが早道です。

ステップ3:弱い項目の経験を1つ、判断の理由まで整理する

弱い項目には、語れる経験を1つ選びます。いつ、誰と、何が制約で、何を選び、なぜそうしたのか。事実を時系列で整理し、「なぜ」を自分の言葉で言えるようにしてください。完成した文章を暗記する必要はありません。

PMEでは、口頭試験向けの模擬面接(オンライン50分)で、4項目それぞれに語れる経験が足りているかを確認できます。現在の業務でマネジメントやリーダーシップを日常的に使う立場から、各項目を実感を持って確認します。他社の講座を受講中の方のセカンドオピニオンとしてのご利用も歓迎しています。

陥りやすい失敗

評価項目を知っていても、準備の仕方で差がつきます。特に次の3つは、項目ごとに基準があるからこそ避けたい失敗です。

  • 得意な項目ばかりを磨いて、苦手な項目を後回しにする——基準が項目ごとにあるため、最も危険な準備の偏りです
  • 技術者倫理と継続研さんを「付け足し」だと考える——取組姿勢の2項目は、独立した基準が置かれています。業務の話に集中しすぎて、ここが空白になりがちです
  • 項目名を暗記して満足する——項目名を言えても、自分の経験で語れなければ意味がありません

まとめ

口頭試験の評価項目と準備の進め方を整理します。

  • 4項目それぞれに60%以上の基準がある——得意項目で苦手項目の相殺を当てにしない
  • 質問は「どの項目を確かめているか」で読む——表面の言葉ではなく意図を考える
  • 経験を4項目に仕分け、弱い項目から語れる経験を1つずつ用意する——判断の理由まで整理する

まずは今日、業務経歴票を手元に置き、4つの欄を作って経験を振り分けるところから始めてみてください。

一人で抱え込まず、第三者の視点を

自分の弱い項目は、経験を当たり前に感じているほど、自分ひとりでは気づけない部分があります。PMEでは単発1回からのご利用が可能です。まずは30分の無料オリエンテーションで、今のお悩みをお聞かせください。

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