技術士第一次試験まで、およそ1か月になりました。
ここまで仕事の合間に勉強を続けてきた方ほど、この時期に「まだ足りない」という焦りが出てきます。新しい問題集を買い足したくなるのも、ちょうどこの頃です。
けれども、残り1か月で点を伸ばしやすいのは、新しい知識を増やすことではありません。すでに解ける問題の取りこぼしを減らすことです。
この記事では、11月22日の試験日から逆算して、残り1か月を4週間に分けた段取りを整理します。
残り1か月で伸びる点、伸びない点
一次試験は、基礎科目・適性科目・専門科目の3科目それぞれに合格基準があります。基礎科目は15点中8点、適性科目は15点中8点、専門科目は50点中25点が、それぞれ50%のラインです。総合点ではなく、3科目すべてで基準を超える必要があります。配点と基準の仕組みは技術士第一次試験の全体像で詳しく解説しています。
この構造を踏まえると、残り1か月でやるべきことははっきりします。得意科目の点をさらに上積みするよりも、基準を割るおそれのある科目を見つけて、そこを確実に基準の上に乗せることです。
一方で、1か月で大きく伸ばしにくいのは、これまで手をつけてこなかった分野をゼロから学ぶことです。範囲の広い新しい分野に今から手を広げると、すでに解けるはずの問題の復習が手薄になります。
1か月を「前半」と「後半」に分けて考える
PMEの視点:前半は直す期間、後半は仕上げる期間
残り1か月は、同じ勉強を4週間続けるのではなく、前半と後半で役割を分けると進めやすくなります。
- 前半(1〜2週目):自分の弱点を特定し、間違えた問題を直す
- 後半(3〜4週目):本番と同じ条件で解き、当日に向けて整える
前半で弱点を洗い出さないまま後半の演習に入ると、同じ間違いを繰り返すだけになりがちです。反対に、後半まで解き直しを続けていると、時間配分の練習や当日の準備が後回しになります。前半で「直す」、後半で「仕上げる」と区切っておくことで、どの週に何をやるかで迷わなくなります。
4週間の段取り
ここからは、1週ごとにやることを具体的に整理します。
1週目:過去問を解き、科目ごとの得点率を出す
まず、過去問を1年分、時間を気にせずに解いてください。目的は今の実力を測ることなので、分からない問題も、すぐに答えを見ずに一度は考えます。
解き終えたら、基礎・適性・専門の科目ごとに得点率を出し、それぞれ50%のラインと比べます。どの科目が基準に近いのか、どの科目に余裕があるのかが数字で見えれば、残り3週間の時間配分が決まります。
2週目:間違えた問題だけを解き直す
2週目は、1週目で間違えた問題と、正解したものの自信がなかった問題だけを解き直します。新しい問題集には手を出さず、一度解いた問題を確実に解ける状態にすることに集中してください。
機械部門の専門科目であれば、令和6年・7年の過去問の解説を過去問一覧にまとめています。分野ごとの解き方の型は、材料力学で確実に取り切るなどの分野別攻略記事で整理しています。
3週目:時間を計って通しで解く
3週目は、本番と同じように時間を計って解きます。分かっている問題でも、時間内に解き終わらなければ得点になりません。
基礎科目は、5つの群ごとに6問の中から3問を選んで解く形式です。どの3問を選ぶかの判断も、本番と同じ手順で練習しておきます。選び方の考え方は基礎科目の攻略で解説しています。
4週目:新しいことはせず、当日の準備を固める
最後の週は新しいことには手を出さず、2週目と3週目で直した問題を見返す程度にとどめます。あわせて、当日の準備を確認しておきます。
- 受験票は11月上旬に発送される予定です。11月6日(金)までに届かない場合は、技術士試験センターへ連絡するよう案内されています
- 試験時間は、受験者に別途通知されることになっています。届いた案内で時間割を確認し、科目の順番に合わせて当日の流れを想定しておきます
- 関数電卓は使えません。手持ちの電卓が持ち込めるものかどうかは、受験案内の注意事項で確認しておきましょう
- 試験会場の場所と経路も、日本技術士会の案内で事前に確認しておきます
PMEではその他受験指導として、一次試験の学習計画のご相談にも対応しています。1週目に出した得点率をもとに、残りの時間をどこに配分するかを一緒に整理することもできます。他社の講座を受講中の方のセカンドオピニオンとしてのご利用も歓迎しています。
陥りやすい失敗
残り1か月の過ごし方で、差がつきやすい失敗が3つあります。
- 不安から新しい問題集や参考書を買い足す——解き終わらないまま本番を迎え、手持ちの過去問の復習も中途半端になります
- 苦手分野をなくそうとして、得意分野の復習をやめてしまう——得意分野の取りこぼしが増えれば、苦手分野を克服しても点は伸びません
- 時間を計らずに過去問を解き続ける——時間内に解き終える感覚がないまま、本番で時間切れになるおそれがあります
まとめ
試験1か月前の過ごし方を整理します。
- 伸ばすのは新しい知識ではなく、取りこぼしの少なさ——3科目それぞれの基準を割らないことを優先する
- 前半は直す期間、後半は仕上げる期間——1〜2週目で弱点を直し、3〜4週目で本番の形に整える
- 最後の週は当日の準備に集中する——新しいことには手を出さず、受験票・時間割・電卓・会場の確認に時間を使う
まずは今週、過去問を1年分解いて、科目ごとの得点率を出すところから始めてみてください。
本番直前の心構えについては、本番直前のあなたへもあわせてご覧ください。
一人で抱え込まず、第三者の視点を
残り1か月の時間をどこに使うべきかは、自分ひとりで判断すると偏りが出やすいものです。PMEでは単発1回からのご利用が可能です。まずは30分の無料オリエンテーションで、今の学習状況をお聞かせください。

