技術士二次試験 筆記試験後にやるべき「再現論文」とは?口頭試験対策の最重要ステップ

筆記試験、本当にお疲れ様でした技術士第二次試験の筆記試験を終えられた皆さま、まずは本当にお疲れ様でした。必須科目・選択科目とあわせて長時間にわたる論述試験は、体力的にも精神的にも大きな負担がかかります。ひとまず一息つきたいところですが、実はここからの数日間の過ごし方が、半年後の合否を大きく左右します。

その最初の一歩が、「再現論文」の作成です。「まだ合格発表も出ていないのに?」と思われるかもしれません。しかし、再現論文づくりを後回しにしたために、口頭試験対策で大きくつまずく受験者は少なくありません。今回は、なぜ再現論文が重要なのか、そしてどのように作成すればよいのかを解説します。

目次

口頭試験で「筆記試験の答案」が問われる理由

技術士試験は、筆記試験(7月頃)に合格すると、10月末の合格発表を経て、11月〜翌年1月頃に口頭試験が実施されます。口頭試験の合格率は90%程度とされ、一見「筆記さえ通れば安心」と思われがちですが、油断は禁物です。

口頭試験では、「業務内容の詳細」に関する確認とあわせて、筆記試験で解答した内容についても試問されることがあります。とくに、問題解決能力・課題遂行能力が問われる選択科目Ⅲでは、解答内容に不完全な部分があった場合や、複数の解決策を提示していた場合に「もう一方の解決策についてはどう考えるか」といった追加の質問がなされることがあります。

つまり口頭試験は、「業務経歴票」と「筆記試験の答案」という、2つの書類を土台に進められる試験なのです。ところが筆記試験は手書きで解答用紙に記入する方式のため、自分がどのような答案を書いたのか、試験後は誰の手元にも残りません。ここで役立つのが「再現論文」です。

再現論文とは何か

再現論文とは、筆記試験で自分が実際に書いた答案の内容を、記憶をもとにできる限り忠実に文章として書き起こしたものを指します。「復元論文」と呼ばれることもあります。

単なる感想や反省文ではなく、当日の解答用紙に近い形で、章立てや論旨の流れ、使用したキーワードまで含めて再現することがポイントです。これにより、口頭試験で「あなたが書いた答案について」質問された際にも、慌てず自信を持って説明できる状態をつくることができます。

「今すぐ」取り組むべき理由|記憶は驚くほど早く薄れる

再現論文の作成でもっとも重要なのは、タイミングです。試験直後は緊張感の中で内容が比較的鮮明に残っていますが、日常業務に戻った瞬間から記憶は急速に薄れていきます。1週間後には、「確かこんなことを書いた気がする」という曖昧な記憶しか残らないケースも珍しくありません。

理想は、試験当日か翌日、遅くとも3日以内に取り組むことです。問題文を見ながら、必須科目Ⅰ、選択科目Ⅱ-1・Ⅱ-2、選択科目Ⅲのすべてについて、章立て・キーワード・数値や固有名詞まで思い出しながら書き起こしましょう。

再現論文がもたらす3つのメリット

① 不完全だった部分への「補足説明」を準備できる

再現論文をつくることで、「あの設問は時間が足りず、十分に書けなかった」「論理展開が弱かった」といった弱点が客観的に見えてきます。口頭試験で関連する質問が来た際に、その場で慌てず補足説明ができるようになります。

② 別の解決策について問われても対応できる

選択科目Ⅲなどで複数の解決策を提示した場合、「もう一つの解決策についてはどう考えますか」と問われることがあります。再現論文があれば、自分がどの解決策を選び、どれを選ばなかったのかを振り返り、その理由を整理しておくことができます。

③ 想定質問リストの「土台」になる

口頭試験対策の第一歩は、想定される質問をリストアップすることです。再現論文があれば、「この表現は誤解を招きそうだ」「ここは専門用語の説明が不足している」といった具体的な視点から、精度の高い想定質問を作ることができます。手元に何も残っていない状態で想定質問を考えるより、はるかに効率的です。

再現論文の作り方|3つの手順

  1. 問題文を並べて用意する 試験問題を見ながら、記憶を呼び戻しやすい環境を整えます。
  2. 章立て・キーワードから思い出す いきなり全文を書こうとせず、まずは骨子(見出し・キーワード・数値)を書き出し、そこから肉付けしていきます。
  3. 時間を空けて読み返す 一度書き終えたら数日置いて読み返し、論旨が一本の川のようにつながっているか、抜けている論点や矛盾がないかを確認します。

再現論文は「作って終わり」にしない

再現論文は、あくまで口頭試験対策の出発点にすぎません。自分一人で読み返すだけでは、自分の答案の弱点になかなか気づけないものです。技術士として第三者的な視点を持つ人にチェックしてもらって、はじめて「試験官がどう読むか」という視点を得ることができます。

PMEでは、受験申込前の練習論文だけでなく、筆記試験後の再現論文をベースにした添削にも対応しています。単発利用も可能なので、「再現論文だけ見てほしい」「選択科目Ⅲの1問だけ相談したい」といったピンポイントのご相談にも柔軟に対応できます。大手講座を受講中の方が、セカンドオピニオンとして利用されるケースも少なくありません。

また、再現論文をもとに想定質問を洗い出したら、次のステップは実践練習です。PMEの模擬面接はMicrosoft Teamsを使用し、全国どこからでも受講可能。実際の試験官の質問傾向を再現した実践型のトレーニングで、その場でのフィードバックを受けられます。頭で理解しているつもりでも、いざ声に出して説明すると言葉に詰まる、というのはよくあることです。本番に近い環境で練習しておくことが、当日の落ち着きにつながります。

まとめ

筆記試験が終わった今、気を抜きたくなる気持ちはよくわかります。しかし、口頭試験の合否を分けるのは、実はこの「試験直後の数日間」に何をするかです。

  • 記憶が鮮明なうちに再現論文を作成する
  • 再現論文から自分の弱点・補足すべき点を洗い出す
  • 第三者の視点(添削・模擬面接)で本番に近い準備をする

この3ステップを踏むことで、口頭試験に向けて自信を持って準備を進めることができます。まずは今日、問題文を手元に置いて、記憶をたどるところから始めてみてください。

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