これから始める口頭試験対策|合格発表直後にやるべき3つのステップ

目次

「筆記試験に受かった!でも何から始めればいい?」という方へ

筆記試験の合格、本当におめでとうございます!
長い準備期間を経て、ついに最終ステージである口頭試験が始まりますね。

合格発表直後の週末、多くの受験生が感じているのが――

「何をどう準備すればいいのか分からない」
「とりあえず筆記の見直しから?」

しかし実は、口頭試験は筆記試験の延長ではありません。
「技術者としての考え方」や「マネジメント力・倫理観」など、行動特性=コンピテンシーを問う試験です。

この記事では、初めて口頭試験を受ける方向けに、
合格発表直後にやるべき 3つのステップ を紹介します。


ステップ①:コンピテンシー質問に備える

口頭試験で最も多く問われるのは、筆記内容ではなく、コンピテンシー(資質能力)です。

試験官は、あなたの知識量ではなく、どのように考え、判断し、行動してきたかを見ています。
特に質問が集中するのは次の5項目です。

コンピテンシー項目主な質問例試験官が見ているポイント
マネジメント「複数の業務を進める中で、優先順位はどう決めましたか?」計画性・リスク管理・責任感
リーダーシップ「メンバーの意見が対立したとき、どうまとめましたか?」調整力・主体性・チーム運営力
評価能力「成果をどのように分析し、次に活かしましたか?」改善意識・客観性
コミュニケーション「専門外の人に技術を説明するとき、どんな工夫をしますか?」説明力・理解力・信頼性
技術者倫理「納期と安全が両立できない場合、どう判断しますか?」公益優先・倫理的判断・誠実さ

これらの質問は、事前に文章を暗記しても通用しません。
本質的には、自分の実務経験をどう語れるかが問われています。

📌 ポイント
それぞれの項目について、

「自分が過去にどんな行動をとったか」
「なぜそう考えたのか」
「その結果どうなったのか」
を整理しておきましょう。


ステップ②:業務経歴を3分で話せるようにする

最初に必ず聞かれるのが、

「あなたの業務について3分程度で説明してください。」

この質問は、受験者の話し方や論理の流れを測る“最初の評価ポイント”です。

構成の基本

  1. 課題:どんな問題や背景があったか
  2. 対応:どんな方法で解決したか
  3. 成果:どんな結果が得られたか
  4. 学び:そこから何を得たか

例:「生産ラインで発生していた歩留まり不良を分析し、治具の構造を改良。再発防止策として標準化を進め、稼働率を15%向上させました。」

📌 ポイント
業務の規模よりも、自分の判断・工夫・責任の取り方を重視して話しましょう。
技術士試験では、経験よりも「経験の中で何を考えたか」が問われます。


ステップ③:筆記試験の再現論文を整理する

再現論文は、筆記試験の内容をそのまま再現するためのものですが、
口頭試験で直接問われるケースは実際には多くありません。

ただし、次のような状況に備えるために作っておくことは非常に有効です。

  • 筆記試験で「論点が薄い」「根拠が不十分」と判断された場合
  • 試験官が特定部分に疑問を感じた場合
  • 筆記内容と口頭回答の一貫性を確認するため

つまり、再現論文は「筆記の補足説明を準備する」ためのツール。
目的は“筆記の再現”ではなく、“自己理解と整理”にあります。

まとめ方のポイント

  • 設問、主張、根拠、提案内容を思い出す
  • 「なぜその方針を選んだのか」を明確にしておく
  • 実務経験と関連づけて自分の考えを補強する

📌 優先順位
最初の段階では後回しでも構いません。
まずはコンピテンシーの整理を優先し、再現論文は補足的に進めましょう。


模擬面接を受けるタイミングと目的

PMEでは、初回模擬面接を「11月下旬〜12月上旬」に行うことを推奨しています。

模擬面接では、試験官経験者が本番に近い質問を投げかけ、

  • コンピテンシーの答え方が整理できているか
  • 話が論理的かつ一貫しているか
  • 想定していない質問への対応力

を確認します。

実際に質問を受けてみると、
「頭では分かっていたけど口では出てこない」
という経験をする方がほとんどです。

📌 PMEの模擬面接では:

  • Teamsによる1対1実施(全国対応)
  • 単発受講可(必要な回数だけ)
  • 本番質問形式の臨場感とフィードバック

👉 PMEの口頭試験向け模擬面接(オンライン)を見る


この週末にやるべきことまとめ

優先度内容目的
★★★★★コンピテンシー質問の整理マネジメント・リーダーシップ・倫理などへの答えを準備
★★★★☆業務説明の3分スピーチ話の流れを明確にして伝え方を磨く
★★★☆☆筆記試験の再現論文筆記内容と口頭回答の整合性を取る

📌 まずは「自分の経験をどのように語るか」を中心に準備を進めましょう。
再現論文は、思考を整理するための“確認作業”として位置づけてOKです。


まとめ|技術士口頭試験は“知識より人間力”

  • 口頭試験では、筆記よりもコンピテンシー(人間力)が重視される
  • 特に「マネジメント」「リーダーシップ」「倫理」「評価」「コミュニケーション」が中心テーマ
  • 再現論文は“補足”であり、最優先ではない
  • 自分の経験を「なぜ」「どう判断した」で語れるように準備する

焦らず、今週末から少しずつ“技術士らしい話し方”を整えていきましょう。
PMEがその一歩を全力でサポートします。

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